押野牧場様について
Q.押野牧場様のなりたちを教えてください
私の父である先代が、30年ほど前に公務員から転身して1990年に牧場経営を始めました。2010年に引き継ぎ現在に至ります。公務員からの転身は、業界的にも珍しいものだったと聞いています。
Q.どのような業務を行っていますか?
飼養管理、搾乳が主な仕事です。押野牧場はホルスタインを扱う酪農がメインです。飼育している牛は、ホルスタイン種が全部で100頭(経産牛60・育成牛40)です。
Q.押野牧場様の特徴を教えてください
一般的な酪農業ですのでこれと言った特別な特徴はないのですが、酪農の基本を忠実に守り牧場経営をしています。人材確保、売上についても安定的な経営が実現しています。
私も、私の父も岩手大学を卒業しています。大学では家畜の飼養管理を勉強してきまして、これは家業を継ぐ前提ではなかったのですが、結果的に今の状況につながっています。
現在働いている従業員はは、ずっと長く働いてくれて、とても助かっています。経営面では、労働時間の遵守、労働環境を整えることで長期的な雇用につながっていると感じます。
常に、誠実な対応を心がけています。
受精卵採取・移植について
Q.ノースブルの受精卵採取・移植を利用することにした経緯について教えてください
同じ地域の酪農家であるエムエスファームさんからの紹介で、ノースブルを紹介してもらいました。凍結できない卵があるので、それを利用してはどうかと、アドバイスをもらったのがきっかけです。
そのとき、菅原社長とノースブルの存在は知っていましたが、実際に会ったことはなく接点もない状態でした。エムエスファームさんから紹介していただき、菅原社長に直接提案をいただいたのがきっかけでした。そして、2016年から移植を開始しました。
Q.受精卵移植をする理由を教えてください
押野牧場では、受精卵移植のみを行っています。扱う牛が全てホルスタインのため、卵を買い移植を依頼しています。結果、ホルスタインから和牛を生産することに成功しました。交雑種(F1)を作ることもできますが、和牛の方が販売価格が高いです。
実績としては、2019年と2020年にそれぞれ30頭以上の移植を行いました。60%以上の受胎率を確保しています。
今までは酪農のみの売上でしたが、そのほかに新たに売上が立つようになったのが、受精卵移植の大きな理由です。牛舎を建てたり、牛を増やさずに利益を生むことができるようになりました。最小限の投資で行えるのが良いですね。
売上の割合としてはそこまで大きなものではありませんが、今まで存在していなかった売上、利益を生むことができて本当に良かったと思っています。
Q.ノースブルの印象を教えてください
菅原社長は私と同世代ですが、ものすごく勉強しているように感じます。そして高い技術力があると思います。実際に現場で作業をやっていただいて、それをひしひしと実感しました。業界の中でも著名な方ですからね。実際、以前から存在は知っていましたし。
また、スタッフの寺島さん(移植師)も高い技術力を持っていると思います。
Q.今後、受精卵採取・移植技術に求めることはありますか?
受胎率、着床率がさらに高くなると嬉しいです。現在、6割を超えているので基本的には満足していますが、技術的にもまだまだ発展すると思います。
受精卵移植は、業界全体として、いろんな畜産農家さんが行えば良いと思っています。受精卵移植の世の中の普及率は8%だそうです。これが普及すると酪農家の経営の安定につながるはずです。
Q.ノースブルに依頼してよかったと思うことはありますか?
受胎率が高くて、酪農の経営的にもうまく回るようになりました。私はホルスタインを扱う酪農業界ですので、和牛業界にうといんです。育てるという意味では、同じ牛ではあるのですが。
しかしながら購買者が求める品質や条件は、業界が違えばまったく異なってきます。そこもアドバイスいただきながら良い成績を残せているので、とてもありがたいです。これからも信頼しています。
インタビュー実施日:2021.1.28
押野牧場様(左)、弊社代表 菅原(右)
会社概要
社名 | 押野牧場 |
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所在地 | 〒989-0731 宮城県白石市福岡深谷字二ノ萱228-15 |
設立 | 1990年創業 2010年引継 |
職員 | 4名 |