エムエスファーム様について
Q.エムエスファーム様のなりたちについて教えてください
40年ほど前に私の父が個人事業として酪農家を始め、平成27年に「株式会社エムエスファーム」として法人化しました。
8年前に名義変更をして、私が代表となりました。私は2代目なのですが、酪農家は3代目の方が多いですね。当社は、牧場としては若い方だと思います。
Q.どのような業務を行っていますか?
生乳生産と和牛仔牛生産・販売の二本立てです。
2箇所の牧場で、搾乳牛60頭、仔牛30頭、和牛20頭を毎日管理しています。
これは、酪農業だけを営む「純粋な酪農家」の宮城県内平均より少し多いくらいです。
純粋な酪農家が販売する和牛仔牛の販売頭数としては多い方だといえます。
Q.エムエスファーム様が販売している和牛の特徴を教えてください
品質の良い血統を所持しているため、出荷販売価格が高いことです。
宮城県内の和牛出荷販売価格、その平均価格はトップクラスです。一ヶ月間に販売される千数百頭という和牛の中で「安福久(やすふくひさ)」という血統の牛で最高値となったこともあります。
この安福久は種(精液)が手に入りづらいため希少ですが、ノースブルの技術によって複数頭を生産できています。
通常の方法では和牛を繁殖させた場合、1頭あたり生涯で10頭程度しか出産しません。しかし、受精卵技術を利用することで100頭もの仔牛を出産させることができます。
受精卵採取・移植について
Q.ノースブルの受精卵採取・移植を利用することにした経緯について教えてください
菅原社長がノースブルとして独立する前からお付き合いがありました。その時から、受精卵の採取と移植・体外受精をフルセットでお願いしていました。
独立後もそのまますべてお願いする形で、現在に至っています。
Q.受精卵移植をする理由を教えてください
純粋な酪農家は、牛から絞った生乳を出荷して利益を得ています。
しかし、生乳の出荷だけで利益を出すのが年々難しくなってきています。餌の高止まりや経費の跳ね上がりが発生することがあるためです。
そこで、受精卵移植によって搾乳牛のホルスタインから和牛を産ませる技術を活用します。すると、生乳生産だけでなく個体販売が可能になります。
これは既に経営の主軸になっています。
Q.ノースブルの印象を教えてください
技術に絶対的な信頼を寄せています。
これだけの技術を持っている会社・技術者軍団は、全国的にもトップクラスだと思っています。
宮城県内には受精卵移植や採卵をしている会社が他にもあります。もちろん技術力はそれぞれ異なりますし、実際に仕事をしてみないとわからない部分もあります。
宮城県は、受精卵に関しての技術は全国的に高い方だと思います。その中でもノースブルの技術が一番だと私は思っています。
また、3年前に新しい牛舎を建てて設備を新しくしました。ノースブルは最先端の技術を試行し、当社はその恩恵をしっかりを受けています。お互いにとてもいい関係で仕事をさせてもらっていると思います。
Q.今後、受精卵採取・移植技術に求めることはありますか?
今後もどんどん新しい技術や手法を開発してほしいですね。受精卵採取・移植の技術は、酪農家では絶対に追求できません。
技術者は技術や研究を重ね、酪農家に提供する。酪農家は提供していただいた技術でよりよい和牛を生産し、利益に繋げる。
技術者にとっても酪農家にとってもお互いにプラスになると思います。
Q.ノースブルに依頼してよかったと思うことはありますか?
いろいろありますが、一番は和牛生産の成績です。
1年間で搾乳牛60頭から、和牛50頭を生産していますが、これはノースブルの技術あってこそのものです。
牛の妊娠期間は1年ほどなのですが、1年間で60頭に対し50頭が妊娠というのは「ほとんど隙間無く妊娠して出産している状態」です。結果、利益に直結します。
酪農家でありながらも和牛を生産・販売できるのは、ノースブルの受精卵技術のおかげです。
このようなスタイルの酪農家は今後も増えていくでしょうし、数年前に私が開始した頃より、確実に増えています。
ただ、当社のような100%和牛受精移植をしている酪農家はまだ少ないでしょう。
今後もノースブルに技術の提供をしてもらうという関係は変わらないと思います。
インタビュー実施日:2020.2.7
会社概要
社名 | 株式会社エムエスファーム |
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所在地 | 〒989-0731 宮城県白石市福岡深谷即安13-4 |
設立 | 2015年9月 |
職員 | 4名 |
事業所 | 〒989-0731 宮城県白石市福岡深谷即安10-5 |
電話番号 | 0224-24-8363 |