木村畜産様について
Q.木村畜産様のなりたちを教えてください
木村畜産の歴史は長く、70年以上前に乳牛からスタートしました。この4代前から続く牧場を引き継ぐかたちで開業しました。現在は繁殖牛85頭、子牛40頭の合計125頭を飼育しています。取り扱う牛は全て和牛です。
Q.どのような業務を行っていますか?
木村畜産は和牛の繁殖農家です。餌やりから始まり、たい肥の処理、発情確認、種付けと行った繁殖業務を日々行っています。
また、時期によってはエサづくり(牧草づくり)を行っています。春に肥料を蒔き、秋までに3回ほど刈り取ります。自給飼料づくりにも力を入れています。
Q.木村畜産様が販売している和牛の特徴を教えてください
木村畜産ではたくさんの採卵を行いますが血統を重視しています。良い血統を所有していますし、頭数が多いため、血統が悪い牛に対して血統の良い受精卵を入れて、価値の高い牛を産ませることができます。これについては数のメリットがありますね、頭数がいなければ、採卵の絶対数も少ないので。
また放牧も取り入れています。4ヘクタールの広い放牧地も所有しており、そこで飼育しています。放牧地があると牛にストレスもかかりませんし、足腰が強くなり健康な状態を長く維持できるのがメリットです。
受精卵採取・移植について
Q.ノースブルの受精卵採取・移植を利用することにした経緯について教えてください
ノースブルさんとの最初の接点は、若生牧場さんからの紹介でした。受精卵を買い取ってもらってはどうか?という提案をもらいました。この時は受精卵の扱いをいろんな人に相談していました。凍結卵がたくさんあって、その在庫の扱いに困っていました。
採卵代も安くはないため、効率良く販売できるところを探していたところでもありました。ノースブルさんと出会って、はじめは買取のお話をいただいていたのですが、話が進むにつれて菅原さんから移植の提案もいただくようになりました。受精卵の販売もしつつ、移植もできる会社がノースブルさんの強みですね。受精卵採取と移植は2020年から取り入れました。
Q.受精卵移植をする理由を教えてください
需要がなくなった牛(時代に合っていない血統など)に良い種をつけれるのがいいですね。その牛が再度活躍することができて、需要がある牛になります。そして血統が良い分、高く売れるようになります。
Q.受精卵採取をする理由を教えてください
受精卵の買取は大きな収入源となっています。血統や種には流行があり、時代とともにどんどん変化していきます。その時代の流行を、多くの牛に取り入れられます。
木村畜産ではは、受精卵を採取できる牛をたくさん残しているため、数が余るようになります。それを効率良く買い取っていただけるので、受精卵採取を有効活用しない手はありません。
2020年は17頭の採卵をし、1頭あたり平均で10個以上の卵を生産しました。多いときは一頭から57個の正常卵を採取した実績もあります。
受精卵の販売は新しい収入源になりましたし、移植は自社牧場の付加価値向上、品質向上のために必要です。子牛販売以外の収入が増えました。
Q.ノースブルの印象を教えてください
良い意味で固さがないというか、和気あいあいとしている、フレンドリーな印象です。飼育に関するいろいろな相談も、柔軟に対応してくれます。
菅原さんが働きやすい環境を作っているのがよくわかりますね。社員のみなさん、仲良くしてくれながらも、仕事に対してはとてもまじめ。社員教育が行き届いているように感じます。
Q.今後、受精卵採取・移植技術に求めることはありますか?
移植する牛の質は農家さんによって管理が違いますし、牛の状態も様々です。そんな牛の差を見ていただいて、さらにさらに受胎率を向上させるような研究に期待します。
例えば寒い冬だとエサも多くなり牛も太ります。そうすると体調管理も難しくなります。こういった環境や管理に関する状態をデータ化し、アドバイスいただけるようになると助かります。ぜひアドバイザー的な部分で、母体の管理なども指導をお願いします。
Q.ノースブルに依頼してよかったと思うことはありますか?
ノースブルさんには、毎月採卵をお願いしており、牛の血統も良くなりました。受精卵の採卵、移植については今後もぜひノースブルさんにお願いしたいと思っています。
ノースブルさんにお願いする前は、年に2回ほどの採卵・買取でした。今では毎月、全量買取をしていただけるので「作って売る」という好循環ができています。
採卵にはお金もかかるのですが、今では採卵をすればするほど利益を生めるようになりました。木村畜産とノースブルの間では、環境面と関係性がしっかり整っていますので、お願いすればすぐに採卵ができるようになりました。これからもいろいろなことにチャレンジしていきたいですね。
インタビュー実施日:2021.1.28
餌やりの様子 木村畜産様(右)、弊社代表 菅原(左)
会社概要
社名 | 木村畜産 |
---|---|
所在地 | 〒989-0733 宮城県白石市福岡八宮字不忘山5-5 |
設立 | 2020年4月開業 |
職員 | 4名 |